石鎚山

2016.4.30

成就社9:55~一の鎖11:17~二の鎖11:30~三の鎖12:00~弥山12:10~天狗岳13:15

9時に駐車場に着きさっそくロープウェイ乗り場に向かった。百名山なのに、信仰の山なのに、狭くて錆び付いた汚い入口だ。足元では石に描かれた白い猫がこちらを見上げている。猫石には何か意味があるのだろうか。

ロープウェイとリフトを乗り継ぎ10分程歩くと石鎚神社成就舎に着いた。成就舎とは役の行者が石鎚山を開山し「我が願い成就せり」と言ったからとか。ここは標高1450m。食事処や土産屋、宿泊所などが並び、山の上に小さな町ができているようなものだ。

9:55 神門をくぐりいよいよスタート。登山者にとっては登山道だが行者にとっては修験道、信者にとっては表参道。心して歩かなくては。

 

道は鳥居をくぐり八丁坂を穏やかに下っていく。正面には常に石鎚山の稜線が見える。15分程下り八丁を過ぎると登りに転じる。

 

所々でちょうど満開のアケボノツツジが出迎えてくれた。

 

10:50 前社森売店。店は開いているが客は見当たらない。「あめゆ」とは何と歴史を感じる飲み物だろう。飲まなかったけど。

 

売店横に試しの鎖があった。後の3本の鎖を登れるかどうかを試す鎖だが、単に登って降りるだけなのでここはパス。見上げると数人が挑戦していた。

 

11:03 夜明かし峠。小さな洞とお地蔵様が祀られていた。ここは成就社と山頂のほぼ中央。石鎚山の稜線が間近に見られる。右のふくらみが弥山、左が天狗岳だが、切り立った岸壁の上にあるのが分かる。

 

11:17 一の鎖に到達。ここは33mという短い鎖なので多くの人が挑戦していた。鎖が無くても登れるような簡単な岩場だ。私が登り始め次に相棒が登ろうとしたときユニフォーム姿の学童野球チームが一斉に割り込んできた。指導者は野球だけじゃなくルールも教えろと言いたい。頭にきた相棒は迂回路に行ってしまった。

 

一の鎖を終えると二の鎖、三の鎖が頂上に向かって一直線に伸びているのが見渡せる。鎖に取り付く登山者が蜘蛛の糸に群がる亡者のように見える。

 

11:30 二の鎖には鳥居があった。ここは土小屋への分岐点にもなっていてトイレや休憩所もある。鎖場を見上げながら休憩し迂回路に回る人も多いようだ。

 

二の鎖は65m。一の鎖の約2倍に伸び傾斜もきつくなった。登っている子どもは見当たらない。女性も少なくなった。65mと言っても1本の鎖ではないので所々で休んだり写真を撮ったりしながら登ることができる。

 

最初は適度な岩があったが登るにつれ足場が狭くなり傾斜がきつくなってくる。長い年月で岩が磨かれすべる。前の登山者と間を開けないと危険な感じだった。

 

足をかける岩がない場合は腕力で登る。鎖が太くて持ちづらい。重くて岩から持ち上がらない。腕が疲れる。

 

12:00 二の鎖が終わるとすぐ68mの三の鎖。疲れてきた。登る人が少なくなってきた。一呼吸置いて取り付く。重い。滑る。これは正に修行だ。

 

天狗岳が見えてきた。

 

頂上に人がいるのが見える。もうすぐだ。

 

三の鎖を終え見下ろす。よくこんなゴッツイ鎖を設置したもんだ。鎖の上部で迂回路を登ってきた相棒が涼しい顔で待っていた。

 

12:10 頂上弥山の石鎚神社奥之宮頂上社に到着。やけに混んでる。

 

天狗岳が見えた。鋭い山容は信仰の対象になって当然だな。天狗岳への降り口に行列ができていた。しかもこの行列なかなか進まない。一体何やってんだ。

 

上から覗いてみると下からも見上げていた。

 

こういう状態だった。この狭い岩場がすれ違えないため交互に10人ずつが行き来していた。しかし天狗岳に向かう人の中に岩場が初めてという人がいて立往生しているのだ。途中まで行ったけど怖くて降りることも登ることもできない、そんな人がたびたび現れる。3m下った所で「こわい~」とか言って渋滞を作っていた。

 

あきれて昼食にする人達、中には神社にお参りだけして帰る人もいるようだ。

40分並んでやっと岩場を抜けられた。山頂への道は岸壁の反対側を歩くので危険なところや怖いところはない。

 

もうすぐ山頂。試しに岩を登って岸壁を覗いてみるとものすごい高度感、足がすくむほどだ。

 

山頂の岩の最高点に小さな洞が祀られていた。ここでは記念写真で待たされた。

 

13:15 やっと1982mの天狗岳山頂到着。雲一つなく最高の眺めだった。山頂の先の誰も来ない岩場に腰を下ろし昼食にした。

 

昼食を終え神社のある弥山に戻る。

 

13:45 無事帰還。

 

弥山の混雑は終わっていた。後は一気に下る。

 

15:18 成就社に戻ってきた。広い境内を歩いていると遠くからこちらに一直線に歩いてくるものがいる。

 

足元まで来るといきなりゴローンと寝転がり見上げてくる。これがロープウェイ入口の猫石の正体なのか。

 

猫をなでているとどこからか現れた男子学生が何も言わず一緒になってなでていた。変なヤツ。

 

成就社から15分程歩き、アケボノツツジの絶景ポイントに行ってみた。石鎚山をバックに満開だった。この時期にしか見られないアケボノツツジ。得した気分だ。

 

大木のアケボノツツジ。関東に咲くアカヤシオとの違いは雄しべに毛があるかどうかだけらしい。

 

ちょっと混んでたけど大満足の石鎚山だった。明日は最終日、観光して帰る。

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